1.ハローワーク
日本人の採用と同様に、求人としてもっともポピュラーな手段はハローワークへの登録です。
ハローワークは厚生労働省が運営しており、以前は「職安(公共職業安定所)」と言われていました。労働者に対して安定した雇用機会を提供することが目的であるため、求職者(外国人)はもちろん、求人側(企業)も原則無料で利用できることが大きなメリットです。
またハローワークには「外国人雇用管理アドバイザー」という専門職が設定されていて、外国人雇用で注意すべき点や、業務上の困りごとなどを相談することができます。相談料は無料ですので、困りごとがあったら利用を検討してみましょう。
利用にあたっては、まず事業所登録が必要です。事業所の管轄ハローワークへ出向き専用端末で登録作業を行うか、自身のパソコンからとりあえず仮登録を行うこともできます。
そののちに求人情報を登録し、最終的にはハローワーク窓口で求人内容を確認したのちに公開されます。登録された求人情報は、ハローワークの情報として窓口端末や、インターネットサービスを通じて、求職者に提供されます。
また厚生労働省が設置する機関として「外国人雇用サービスセンター」があり、こちらでは主に高度外国人(日本での就労を希望する外国人留学生、専門的・技術的分野の外国人労働者)に対する就職支援等を行っています。東京・名古屋・大阪・福岡の4か所あり、提供する求人情報はハローワークに登録されたものと同じです。
なお東京外国人雇用サービスセンターでは、留学生に向けて以下の案内を出しています。
「留学生専用の求人票は存在いたしませんので、日本人学生と同様の求人票の中から探していただきます。ですので、『キーワード検索』を活用して自分に合った求人を見つけましょう。
たとえば、『英語』『中国語』『日本語能力』『グローバル人材』などのキーワードで検索することによって、企業が留学生も視野に入れて採用活動をしていることがわかると思います」
逆に企業側からすると、特に外国人(留学生)を意識していることをアピールする必要があります。外国籍や外国人と特定して求人することは禁止されていますので、求める人物像や資格・経験として上手に織り込みましょう。「留学生歓迎」であれば外国人を限定しているのではないので大丈夫ですし、現状として「外国人の人も多く働いています」という表現も可能です。