外国人留学生採用時のインタビューのコツ|外国人雇用のための外国人求人マスター

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外国人採用時の面接(インタビュー)のコツ

履歴書や書類での選考を経て、本人との面接は、優秀な人材を採用するステップで最も重要なプロセスです。本人の人柄や能力を見極めるとともに、外国人側から見ると、面接者本人は会社で最初に接する「顔」となるわけですから、ポイントを押さえて臨みましょう。

1.まず心得ておきたいこと

言うまでもないことですが、国籍による差別は絶対にしてはいけません。その人の評価は人柄や適性、能力などによるべきであり、国籍(性別・年齢も同じです)を理由に不採用にすることは法律で禁止されています。
それと特に日本人は、相手の言葉の言外の意味をくみ取ったり、行間を読もうとする文化があり、相手にもそれを期待することがあります。しかしグローバル採用でこれは通用しません。
質問に対しては明確に回答する必要があるし、相手から引き出したいことは分かりやすい言葉で質問するようにしましょう。母国語でない日本語で面接を行うのですから、なおさら明確な言葉によるやりとりが求められます。

2.何を引き出したいのかを決めておく

通常は面接の前の段階で、面接者は履歴書などの事前情報を得ているでしょう。その上で面と向かって何を知りたいのかをあらかじめ絞り込んでおきます。
これは業種や職種、社風、その人を配属する予定の職場特性などを念頭に置いて変わってきます。
日本語スキルはどの程度必要な業務か、業界や社風の特性から受け入れてほしい要件(ストレス耐性やコミュニケーションスキル)、マナーや日本文化などをどの程度求めるか。このような一つひとつは、担当する業務により必要であったり、大して求められなかったりと様々ですので、面接者が状況を十分に認識していない場合は、仕事をよく理解している担当者にあらかじめ確認した上で面接に臨むようにしましょう。

3.外国人ならではの留意点

履歴書の読み方のページでも紹介しましたが、特に欧米人などの場合、あれもできる、これもできる、様々な職歴を経験してきた、というアピールをする人が多い傾向にあります。嘘は言わないまでも、インターンやアルバイトまで含めて、自身のキャリアとして盛り込む可能性もあります。やたらと経験が豊富であるとアピール人に対しては、具体的にどのような形態で職務に従事し、どんな実績があるかを確認しましょう。
また母国語でない日本語によるやりとりになるため、面接者の質問に対して、的外れな回答をする可能性もあります。日本語が難しかったための誤解であれば、平易な言葉で言い直しをするなどして、コミュニケーションできるように努めましょう。日本語の問題ではなく、相手の言っていることを理解しようとせず、早とちりで回答しているようであれば、コミュニケーション能力の問題とも評価できます。

4.必ずおさえておきたい質問

Q.日本に来た目的は何ですか。
Q.なぜ日本で働こうと思うのですか。
これは面接に臨む外国人であれば誰でも想定している質問なので、回答しやすいという意味からも、面接の冒頭で聞くのが良いでしょう。 日本で働くという覚悟がどの程度のものかを見極めるために、なぜ日本なのかなど、畳みかける質問をしても良いかもしれません。

Q.日本の印象はどうですか。
Q.日本の好きなところ、嫌いなところは何ですか。
これも比較的答えやすい質問です。そしてその人の性格や気質が現れやすい質問ともいえるでしょう。 特に「嫌いなところ」に関してハッキリと言えることは、欠点をストレートに指摘するのが不得手な日本人からすると貴重とも言えます。ただし配属する職場や任せる仕事によっては、そのような気質を持った人が働きやすいかどうかは異なりますので、ミスマッチを見極める意味でも、このような質問への回答は一つの判断材料になるでしょう。

Q.あなたが日本で働く上での在留資格(ビザ)は何ですか。
Q.日本で働く上で気を付けることは何だと思いますか。
当然、面接者は知っているべき情報ですが、本人にあえて確認をします。これは日本では在留資格により認められる就労条件などが変わるため、ルール通りに働くことを意識しているかを見るためです。正しく言葉で説明できなくても、ビザには種類があることを理解していて、逆に不明な点を聴こうとする姿勢が見られれば、法令順守を意識している人物と評価できます。

5.ケース別質問集

簡単な自己紹介や来日目的、志望動機などは、面接を受ける側もあらかじめ想定していますので、本人の能力を見極めるには不十分でしょう。 そのような質問以外に、以下のような質問をして評価につなげます。

(1)コミュニケーション能力を問う
Q.学生時代に打ち込んだことや、アルバイトなどの経験を教えてください。
Q.これまでの仕事で、職場の人とどのような関係でしたか。
Q.日本人とやりとりする中で、気を付けていることはありますか。
特に対人関係が重要な業務・職場であれば、人との関わりに苦手意識を持っていないか、日本人と苦痛なくコミュニケーションできるかは、本人のためにも、配属先のスタッフのためにも、あらかじめ把握しておいた方が良いでしょう。

(2)ストレスや逆境への対応力を問う
Q.これまでの日本での経験で大変だったことは何ですか。
Q.それをどのように乗り越えましたか。
Q.ストレス発散方法は何ですか。
Q.実生活やネット上でも良いので、話をする相手がいますか。
不慣れな外国で働くということは、大きな困難やストレスが伴うものです。それに対して実際にどう対応してきたのかを聞きます。また今後も仕事は楽しいことばかりではない中で、ストレスを発散できる手段や話し相手を持つことは、メンタルヘルスを維持するうえでも必要なことです。それを問います。

(3)職務経験を問う
Q.これまでにどのような仕事をしましたか。
Q.自分の仕事の経歴で、成功事例や失敗事例があれば教えてください。
Q.空白の期間は何をしていましたか。
Q.転職の理由は何ですか。
転職した人を採用する場合は、前歴の経験を聞くことで、より詳しい能力やスキルがわかります。またブランクが長い場合や、転職回数が多い場合などは、日本の組織で働くことに対して適性があるかを探りたいところです。

優れた外国人材を雇用することで、組織は戦力を高め、外国人材にとっても能力を発揮して生き生き働くことができます。そのためにも、ミスマッチのないように面接者は上手な採用面接を行いたいものです。